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Fiesta de Hondarribia 8 de Septiembre 2012

バスクの人々は郷土愛が強いので有名ですが、そんな人達にとって一年で一番大切な日は
自分が生まれ育った土地の伝統的なお祭りの日です。

オンダリビアでは毎年9月7日から11日までがそのお祭りの期間ですが、8日のメインパレード
Alardeはフランス軍を相手に勝利を治めた記念に1639年からずっと行われてきているそうです。

隣合わせのイルン市のサン・マーシャル祭のパレードと形式は同じく、早朝と午後に2回
各地区で形成されたグループ毎に決められた正装姿で街の中をパレードするというもの。

そのパレードを良いポジションで観るために、交代で前日の夜中から並ぶ人達もいます。

上の写真はオンダリビアの旧市街地の入り口(門)のすぐ近くです。

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街の男性陣がほとんどパレードに参加しているので、沿道の観客は女性・子供がほとんど。
皆自分の家族や友達の姿を観ようとはりきってやってきているのです。

上の写真の真ん中に映っている赤いヘルメット姿の3人はバスクの州警察隊、坂の上のほうで
ちょっとした揉め事があったようで出動したようです。
ここは旧市街の門からパラドールへ向かうマヨール通りです。

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通りは満杯、教会前の城壁にも人が溢れ、各家のバルコニーにも人が鈴なりです。
狭いスペースに人が殺到したので、後から入ってくるパレード隊が入る余裕が無くなってしまい
警官隊が規制することになったようでした。

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これは坂の上から逆方向に撮ったもの。赤に緑と白のクロスが入ったバスクの旗イクリーニャと
オンダリビアの旗(白地に赤のクロス)があざやかです。

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なんとか状況も落ち着いて午後の部のパレード開始です。

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ひとつのグループは、鼓隊・笛隊と鉄砲隊の3隊で形成されています。

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鉄砲隊の真ん中にはカンティネラと呼ばれるそのグループが毎年選出する地区代表の女性がいます。

左右に1名ずつ隊とは別にカンティネラの護衛のように並んでいるのは、カンティネラの父親・兄弟・恋人の
何れか。カンティネラに選ばれるというのは一家にとって大名誉なことなのです。
ただの美人コンテストではなくて、その地区でどれだけ人気があるかというのが決め手のようです。

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各グループの旗手は大事な役目。汗びっしょりになって旗をふりかざしながら進んで行きます。
ここで沿道の女子達の足元にご注目下さい。

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コップは余計ですが(苦笑)白い服に赤いスカーフやサッシュベルトというのもお祭りの装いですが
足元も白と赤のエスパドリーユで揃えれば完璧です。

今年はこのエスパドリーユがイルン市のお祭りのポスターモチーフとしてクローズアップされました。

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マヨール通りを上ってパラドール前広場に全グループが集結します。
ご覧のように各グループ毎に正装が違います。

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家族や知人が通ると声援にもさらに熱が入ります。

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このグループの正装はイルンのサン・マーシャル祭での正装とほぼ同じです。

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イルンのサン・マーシャル祭は正式に参加できる年齢が確か16歳以上だったと思いますが
オンダリビアのお祭りは年齢制限無しのようで、子供はこのバケツを持つ役目で参加できます。

昔バケツ隊は軍の一行のために水を運んでいたそうです。

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このグループの旗手はかなり年配の方でした。

子供から若者、青年、壮年、そしてこんな年配者まで全世代の町民総出で盛り上げるお祭りです。

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パレードの最後尾は騎馬隊と砲兵隊です。

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見慣れないとぎょっとする姿ですよね。
ツルハシのような工具を担いでると思うんですが毛帽子が大きくて見えません。
職人さんグループでしょう(今もこんな姿で仕事してるわけではありません-笑)

パラドール前広場での全体集結が終わって通りを下ってきているところです。

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パレード参加者が沿道の両サイドに整列し、お祭りの総リーダーであるコロネル(総督)を迎えます。

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楽隊も下りてきました。

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各グループの旗手達もグループ代表として下りてきました。

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オンダリビアの役所前に集結して、今年も街のお祭りが無事終了したことを宣言してフィナーレを
迎えます。

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この時はもう整然と歩いてくる必要はありません。徒党と肩を組みスキップで下りてきます。
皆とても楽しそうで満足気な表情をしています。

今年も無事お役目終了といったところでしょうね。

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 撮影:Ayumi Aguirre

それぞれのグループがこうして自分の地区へ帰って行きます。

日本各地の時代祭りのようなイベント的・観光的要素が無いので、外から来た人には待ち時間も長く
たいくつかもしれませんが、ちょっとエキゾチックな様子がおもしろいとか
街の伝統的な賑わいが好き、という方はこの時期にオンダリビアを訪問されると楽しいかなと思います。

6月末にイルンのサン・マーシャル祭で夏の到来を感じ、9月8日のオンダリビアのお祭りで夏の終わり
を感じ、長い夏休みの後学校も新年度が始まり、これからバスクは秋へと向かいます。


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