チキ便り~バスク地方のとある街より

スペイン北部からフランス南西部に広がるバスク地方から発信しています

ナバラ地方

魔女伝説と洞窟の村 スガラムルディ(ナバラ地方) その2

P8291887

洞窟に向かう前に「魔女博物館」に寄ってみることにしました。

P8291888

この建物は以前は村の病院だったそうです。

P8291889

ここではかつて行われた魔女狩りの歴史や17世紀頃のバスクの生活習慣などの展示が見られます。
そもそも魔女がほんとにいたのかということより、人と違ったことをしていたり、人より賢かったり
自由に過ごしていた人達を宗教がらみの権力者達が恐れて異端者のレッテルを貼って処罰した
ということらしいです。それが魔女裁判なんですね。

P8291890

バスクでは「悪魔のシンボル」とされる山羊の骸骨

P8291892

昔の魔女の服装?

P8291893

教会の資料室を再現?

P8291896

当時の住居を再現。こんな台所で料理したり、自然療法の薬を煎じたりしてたんですね。

一定時刻に1階のミニシアターで人々にとっての魔女、魔女狩りが何を表すかというコンセプトムービーも
上映されています。見学される方はそちらもご覧になってみて下さい。

Museo de las Brujas
http://www.turismozugarramurdi.com/seccion/turismo_museo_de_las_brujas/

P8291899

博物館を出て洞窟まで向かう道からの眺めです。300mほど歩くとすぐ洞窟に着きます。

P8291903

入り口ゲートから少し階段を降りると洞窟が見えてきました。(当日のライブの様子はこちらで

P8291906

P8291911

P8291921

P8291922

辺りを散策してしばしの森林浴です。

P8291936

P8291931

P8291927

別に小さな洞窟もあったので入ってみましたw

P8291914

洞窟の中にもバルはありました(笑)今日はライブなので特別に設置されたんですけどね。

P8291946

洞窟は両側が大きく開いてて長さ120m、広い東口は幅22-26m、西口は12m、高さが10~12mあります。

昔はここでアケラレ(Akelarre)と呼ばれる魔女の集会が開かれていたそうです。
実際は気の置けない仲間同士で歌って踊って楽しむ酒宴だったのでしょうね。

P8291960

昔も今も基本的な楽しみ方はそう変わりませんね。

洞窟の神秘的な雰囲気で非日常感が味わえたイベントでした。

普段はこの洞窟は何のセットもなく、普通の照明があるだけのシンプルな状態で一般公開されています。

村には数軒のレストランと数軒のペンションしかありませんが、気候の良い時に訪ねられたら
きっとゆったりした時間と風景を堪能されることでしょう。
アクセスが不便なので旅行でいらっしゃる方はレンタカーかタクシーのチャーターのご利用になると
思いますが、機会があればいらしてみて下さいね。



地図を拡大する



にほんブログ村 海外生活ブログへ にほんブログ村 海外生活ブログ スペイン情報へ

魔女伝説と洞窟の村 スガラムルディ(ナバラ地方) その1

P8291866

8月末にナバラ地方のスガラムルディ(Zugarramurdi)という村に行ってきました。

anoeta

ある音楽イベントに出かけたのですが、集合場所はサン・セバスチャンのアノエタ・スタジアム前でした。
(サッカークラブ、レアル・ソシエダの本拠地)

貸切バスに乗り込み、途中国境を越えてフランスバスクの村SARAを通り、再び国境を越えて
ナバラに入り1時間程でスガラムルディに到着。

P8291882

来た道を戻ればSARAへ。

P8291883

実にのどかのところです。

P8291867

村の中心部を通り

P8291873

村の教会へ入ります。ここでスガラムルディという村についてと今日の行程について説明がありました。
人口243人(2012)の小さな村ですが、教会は立派ですね。
なぜ魔女伝説があるのかは、後で「魔女博物館」に行きますのでそこで書きますね。

P8291874

バスクの木製民族楽器チャラパルタ(Txalaparta)の演奏が村の広場で披露されました。
この時の動画ではありませんがご参照下さい。



P8291880

演奏を観ているイベント参加者の一行、たまーーに車が来るとじわっと立ち上がってよけてましたw

P8291879

こんな小さな村にもバル、レストランは何軒かあります(夏場は観光客もやってくるので)
木陰、パラソルの下でビールを飲みながら音楽を聴く、、なかなか贅沢なひとときです。

P8291876

本編のコンサートまでまだ時間があるので村を散策します。

P8291871

P8291884

P8291885

ナバラ地方の家屋はずっしりとした重厚感がありますが、可愛らしさも兼ね備えていると思います。

P8291886

素敵なエントランス。

ついつい写真の枚数が多くなりましたので、魔女博物館と洞窟はつづきで。




にほんブログ村 海外生活ブログへ にほんブログ村 海外生活ブログ スペイン情報へ

バスクの森を抜けて スペインからフランスへ 2

IMG_3133

フランスに入って山を少しずつ下りていくと周りにとてもきれいな森が広がっていたので
そのまま通り過ぎるのがもったいなくて途中で車を降りてみました。

「自然環境を守りましょう」というような標識の言葉がフランス語なので、フランスに入ったのだなとわかりますが
何も無ければ不思議なところに迷い込んだような気になります。

IMG_3145

森の中の自然の木立は枝が絡み合うように伸びていたり、幹がでこぼこだったり
その形を見ていると映画「ロード・オブ・ザ・リング」に出てくる森の木のように人の形のようになって
動きそうな様相に思えるほどでした。

IMG_3134

暖かくなるとこの草地にも野草が花を咲かせるのでしょうね。

IMG_3138

苔の緑がとてもきれいだったので近づいてみました。

IMG_3143

ベルベットのような質感の苔

森の中はほぼ毎日雨が降っていそうなくらい湿っていました。だから緑が綺麗なんですよね。

IMG_3140

知らない道なので辺りが薄暗くなる前に森を抜け出したほうがいい、ということでまたSARAに向かって
車を走らせることにしました。

あんなに深々とした山だったのにわりとあっという間に平坦な丘陵地に辿り着いて
住宅もあちこちに見えてきましたが、SARAの村の中心地が見つかりません。
道を尋ねようにも人が全く歩いてないので困りましたが、なんとか見つけて得た回答は
今走って来た道をもうしばらく進んで少し坂を上った所だそうで、そのままだったら通り過ぎてしまう
ところでした。

IMG_3148

SARAの村中心部にあるSaint-Martin教会、小さな村ですが立派な教会です。

この時は中へは入りませんでしたが、Wikipediaのページを見るとフランスバスクの教会で良く見られる
木造の回廊付きでとても美しい造りになっています。事前に知ってたら入って見たかったのに、残念です。

この後は、友人が土産屋兼村の雑貨屋のご主人にすすめられたガトー・バスクを買いに行ってみます。

つづく


にほんブログ村 海外生活ブログへ にほんブログ村 海外生活ブログ スペイン情報へ にほんブログ村 旅行ブログ フランス旅行へ

バスクの森を抜けて スペインからフランスへ 1

IMG_2802

スペインとフランスの間に長く横たわるピレネー山脈、その西側の端はバスク地方まで到達しています。

そのピレネー山脈がスペインとフランスの国境になっていて、国境を越えるルートは何ヶ所もありますが
今回は先日訪れたナバラ地方のエチャラール(Etxalar)からフランスへ入ってみることにしました。

IMG_3120 copia

今日ものどかなエチャラール。ちょうど昼食時でもあって通りには誰もいませんでした。
どこかのお宅で飼われているはずのワンちゃんが堂々と道路に座っていましたw

IMG_3119

大きな丸太を割っただけの豪快なベンチ

IMG_3115

北部ナバラ地方の伝統的な家屋はずっしりとした重厚感のある造りと玄関や窓枠の周りに
石をきれいに並べてあるのが特色です。山を越えてフランスに入るとまた家屋の雰囲気がガラリと
変わりますので、その写真はまた後ほど。

IMG_2787

エチャラールの村の真ん中に「SARA」とだけ書いて方向を示してある小さな標識があります。
(20kmという数字が入っていたかどうか、、、)

「SARA」(バスク語)「SARE」(フランス語でサール)はフランスの美しい村100選に入っています。

上の写真の川沿いに山のほうへ向かって車を走らせると程なくカーブの多い細い山道に入っていきました。

対向車はまったく無し、自転車ロードレースのトレーニングをしているサイクリストを3人ほど追い越した
だけで、しーーんと静まり返った森の中、少しずつ標高が上がっていきました。

IMG_3131

ここがスペインとフランスの国境 port de Lizarrietta リサリエタ、標高507m です。

この時はあいにく雨が降ってきてぼんやりとしか見えませんが、向こうに広がるのはフランスの景色です。
晴天の日だったらきっととてもきれいな眺めでしょう。

この後国境を越えて(といっても検問も何も無いので県境を越えるようなものです)
フランスへ下りて行きます。

つづく


にほんブログ村 海外生活ブログへ にほんブログ村 海外生活ブログ スペイン情報へ

ナバラ地方の村エチャラール その2 レストラン

IMG_2896

30分待ってやっと入ったレストラン
この写真はお昼の営業時間がほぼ終わった時に撮ったものなので人がいませんが。

ここは一番大きいダイニングルームです、他にもいくつか小部屋があってなかなかおもしろい造りです。

IMG_2894

ウェイトレスさんの後に着いて行くと、キッチンを通過しないといけない小部屋に案内されました。
キッチンにいたレストランのご主人に「皿洗いに来たのかい?」と言われながら(笑)

IMG_2891

実際より薄暗く写ってしまいましたが、なかなか落ち着けるスペースでした。

さて、肝心のお料理ですがここは肉の炭火焼が評判のレストランなのです。

でもまずはサラダから

P3240089

庶民的なレストランの正しいミックスサラダは、レタス、トマト、ゆで玉子、ツナ、アスパラが
お皿からはみ出すくらい大盛り
です。生ハムも少しのせてありました。

そしてメインの炭火焼骨付きステーキ フライドポテトの量も凄かったです(笑)

IMG_2870

上のステーキは牛肉で、もちろんこれを切り分けて大人数で食べるわけですがかなりの量です。

IMG_2872

こちらは子羊肉。バスク地方、ナバラ地方では良く食べられます。

IMG_2890

すっかりお腹いっぱいになった後にご主人がリキュールをごちそうしてくれました。
これはハーブのリキュール、とても綺麗な色ですね。

ナバラ地方では「パチャラン(patxaran)」というスピノサスモモの実を使ったリキュールが有名で
食後酒として良く飲まれています。

Pacharan
ナバラ地方のレストランは、バスク地方よりも料理の量が多く、盛り付けも豪快でしかも料金はバスクより
少し安めということで大満足の食事でした。

Asador La Basque
Calle de Iñarreta, 3  31760 Etxalar, Navarra

平日も10ユーロのメニューがあって、豆料理などもリストにあってお腹一杯にはなれますが
掲載したようなステーキは週末のみ食べられるようです。

サン・セバスチャンからは車で30分程度で到着できる距離にあります。

おまけ

IMG_2793

村の薬局の看板です。目が怖いです(苦笑)

IMG_2798

CORREOS 郵便局
HERRIKO OSTATUA 村のペンション
JATETXEA レストラン

全部同じ建物の中にあります。


IMG_2860

バスク地方の魔よけとして玄関や建物の壁に飾られる Eguzkilore(太陽の花)

P3240080 copia

ナバラ地方は政治的にはバスク地方ではありませんが、Etxalarのようなナバラ地方北部の小さな村では
バスク語が主要言語になっていて、文化的にもバスクの伝統を受け継いでいるようです。


にほんブログ村 海外生活ブログへ にほんブログ村 海外生活ブログ スペイン情報へ

ナバラ地方の村エチャラール その1

IMG_3112

お花見をした日はとても良い天気だったので、こういうときこそ景色の良い所に出かけないと
実にもったいない、ということで近くのエチャラール(Etxalar)という村に行ってきました。

IMG_3114

バスク地方と繋がるナバラ地方にあるEtxalarは、人口800人ちょっとの静かな村です。

IMG_2809

村の中心地にある教会

IMG_2816

丸い形の墓標なんですが、なんだかとぼけたおじさんの顔に見えますね。

IMG_2799

教会の向かいにある村の広場とバスクの球技ペロタの競技場フロントン、ここのフロントンは屋根付きです。

P3240067

お目当てのレストランが大人気で30分待ちなので、写真を撮りながらちょっと散歩することに。

手前右のこのお家、造りは農家風ですが綺麗に改装されていて広々としたテラス付き。
お庭はすっきりしたデザインですね。
家の中もきっとこの外観に合うようなカントリーな家具が揃えてあるんでしょうね。


P3240070

実にのどかな風景です。

IMG_2841

ここは昔は公共の洗濯場だったようで、斜めに取り付けた洗濯岩が3個並んでいました。

P3240077

P3240081

家の作りも自然な庭も良いですねぇ。

天気が良い日にこんな可愛らしい家を眺めると「あ~、住みたいなぁ」と思えますが
延々と続くバスク地方の雨の日の現実を思い出すと「やっぱり無理だな」と(苦笑)

P3240079

P3240082

ご覧のような屋根の線がまっすぐじゃない家がけっこうありますw

そろそろ時間なのでレストランのほうへ向かうことにします。

つづく

にほんブログ村 海外生活ブログへ にほんブログ村 海外生活ブログ スペイン情報へ
Twitter プロフィール
サン・セバスチャンでピンチョス三昧とバル巡り、ビルバオで美術館と近代建築見物、サン・ジャン・ド・リュズやビアリッツで優雅にショッピング、海に山にお楽しみ色々。バスク旅に役立つ情報を現地からお届けします。
2024年2月21日発売予定!
美食の街を訪ねて スペイン&フランスバスク旅へ 最新版(旅のヒントBOOK)
ギャラリー
  • 美食の街を訪ねて スペイン&フランス バスク旅へ 最新版発売!
  • 美食の街を訪ねて スペイン&フランス バスク旅へ 最新版発売!
  • 美食の街を訪ねて スペイン&フランス バスク旅へ 最新版2024
  • 映画「サン・セバスチャンへ、ようこそ」
  • 映画「サン・セバスチャンへ、ようこそ」
  • 2024 新年明けましておめでとうございます!
  • メリー・クリスマス!🎄✨
  • メリー・クリスマス!🎄✨
  • メリー・クリスマス!🎄✨
  • メリー・クリスマス!🎄✨
  • メリー・クリスマス!🎄✨
  • オンダリビアのフィエスタ
  • イスタンブール空港乗り継ぎってどんな感じ?羽田からビルバオへ(ターキッシュエアラインズ)2023年5月
  • イスタンブール空港乗り継ぎってどんな感じ?羽田からビルバオへ(ターキッシュエアラインズ)2023年5月
  • イスタンブール空港で乗り継ぎ・ビルバオから羽田へ(ターキッシュエアラインズ)2023年4月
  • バスクの桜2023🌸
  • バスクの桜2023🌸
  • バスクの桜2023🌸
  • バスクの桜が咲きました!サマータイムも開始
  • バスクの桜が咲きました!サマータイムも開始
  • バスクの桜が咲きました!サマータイムも開始
  • サン・セバスティアンでバル巡り| 元祖ラ・ビーニャのバスクチーズケーキ|ボルダ・ベリなど
  • サン・セバスティアンでバル巡り| 元祖ラ・ビーニャのバスクチーズケーキ|ボルダ・ベリなど
  • 今日のサン・セバスティアン
  • スペイン、公共交通機関でのマスク着用義務撤廃
  • ミモザの花が咲き始めました
  • ミモザの花が咲き始めました
  • 冬のバスク暮らし17日間【バスクVlog】
  • 冬のバスク暮らし17日間【バスクVlog】
  • 冬のバスク暮らし17日間【バスクVlog】
  • 冬のバスク暮らし17日間【バスクVlog】
  • 東方の三賢者(三博士)とロスコンを食べる日
  • 東方の三賢者(三博士)とロスコンを食べる日
  • 東方の三賢者(三博士)とロスコンを食べる日
  • 新年明けましておめでとうございます!2023
  • 新年明けましておめでとうございます!2023
  • 新年明けましておめでとうございます!2023
  • メリー・クリスマス!
  • メリー・クリスマス!
  • クリスマスが始まる、サント・トマスの日
記事検索
月別アーカイブ
プロフィール

rika_txiki

タグクラウド
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ